AHAMのマメ知識

ー 目次 ―

 

直立二足歩行はスゴイ!

 現在、人間は当たり前のように直立二足歩行を行なっていますよね!
この世に誕生してから、寝返りや ハイハイ、つかまり立ちを経て約1年間で直立二足歩行を始めます。スゴイと思いませんか??

どうして直立二足歩行になったのか気になったので少し調べてみました。

 さかのぼること恐竜の時代…人類や猿の祖先は、ねずみほどの大きさで四足歩行の哺乳類だったそうです。その時は、生き抜くため樹上で生活をしていて、環境に適応するために前足後ろ足は変化していったそうです。例えば、滑り止めになる指紋や、枝に巻き付ける尻尾などが形成されました。そして、下肢よりも上肢が大きく発達したので、前足は器用に動く「手」に進化していきます!

 その後、地球規模の環境変化がおこりました!『隕石落下説』が有名ですね。それにより恐竜は絶滅します。
 しかし、猿の仲間は樹上での生活が続きましたが、地殻変動など大きな環境の変化は続き、高木が徐々に減少してしまいました。

 それにより猿たちの生活の場は地上に追いやられてしまったのです。

地上生活への変化は緩やかだった為、猿たちは地上生活に順応する身体に変化していきます。
 このとき、器用に動く『手』は歩行に使わず、後ろ足だけで立つようになりました。

そのため、後ろ足は『直立歩行』用の『脚』と『足』に変化します。『尾』は必要性がなくなり退化してゆきます。やがて『尾てい骨』として残ります。

 直立歩行を始めた猿たちは、『手』により『道具を作ること』や、『道具を使うこと』を憶えます!!そして、『道具』の使用が彼らの脳を急速に発達させていったそうです!

 木の上に住んでいた祖先は、生き抜くために地上でも生活できるように進化していったとは本当にスゴイ!!

 具体的に何が変わったのでしょう?

直立二足歩行で変化した身体

ゆっくりと変化したと思われる身体の構造を見てみましょう。
『骨格』も『筋肉』も変化したみたい!

どこがどんな風に??

骨格

①背骨
〖前〗頭に行くほど太くなっていた背骨
〖後〗骨盤の上の腰椎が一番太くなり頭に向かうほど細くなる構造に変化!
   そのままではバランスが悪いし、頭部への衝撃を抑えるために脊柱が前後に湾曲
   しています。「S字カーブ」と呼ばれるものですね。

②骨盤
〖前〗広がりはなく狭いU字型だった骨盤
〖後〗横に長く楕円形のお皿のように広がり巨大化!
   体重をしっかり支えるという働き、内臓の降下を防ぐ働きも担うようになりました!

③あし
〖前〗足の速い4足の哺乳類は足の接地面を小さくして、常に「つま先立ち」の状態
〖後〗2本足で直立をする為に足裏全体が必要になりました!
   進化の過程で指も小さくなり、足裏でより広い面を確保するようになったそうです。

筋肉

①殿筋(おしり)
 お尻の筋肉はおおまかに、大殿筋、中殿筋、小殿筋の3つあります。

〖前〗ゴリラは大殿筋が小さくて中殿筋が一番大きいんです!
   足を後方に蹴る動きを多くの哺乳類では中殿筋が行っています。

〖後〗人間では大殿筋が大きく発達しています!
   足を後方に蹴る動きを大殿筋が担当しています。

②ふくらはぎ
〖前〗4本の足で身体を支えていたので、あまり発達していない。

〖後〗☆2本の足で直立するためにバランスをとっている!

1)直立する為、背骨にある脊柱起立筋が常に働き上体が前傾にならないようにしている。
2)バランスを崩して倒れてしまう時、後方に倒れるのは危険!
3)だから、直立時には重心は足、股関節、膝よりもやや前方にある。
4)だから、余計に上体が前傾しやすくなってしまうので、前傾しすぎないように背中側へ引き戻しているのが「ふくらはぎ」なのです!!

   ☆下肢の血液を上肢に戻す為のポンプの役割も!
    そのため「第二の心臓」と呼ばれていますよね。

③骨盤底筋群
 骨盤の底に空洞があるので、そこに尿道や肛門などを調節する筋肉の集団があります。
〖前〗4本足の時は骨盤低筋群に負荷がかかることが少ない状態でした。

〖後〗2本足で直立になると内臓の重みや、位置をキープすることなど負荷が増えて鍛えられました!

このように、変化した骨格と筋肉ですが、それによってイー事も良くない事も起きました…

直立歩行になったことでのメリットとデメリット

メリット

①手先の刺激により脳が発達!!
 脳の発達により今の私達が存在しているのです

②重心移動がしやすく動きやすい!!
 直立になることで、重心が高くなるので動きやすくなったのです

③声が出せるようになった!!
 喉の構造が変わったことで多様な声をだせるようになり言語がうまれました

デメリット

①腰痛!!
背骨が大黒柱となり重力が縦に骨盤にかかっています。でも、土台の骨盤は垂直に立っているわけはないので、傾いた骨盤に背骨や頭、上肢の体重が乗るので、腰への負担が大きくなり腰痛になることに…

②足のむくみ!!
下半身にある血液を上半身に戻すためにふくらはぎがポンプの役割をしますが、それでも血液がもどりにくく水分が足に溜まりやすくなってしまう(むくみになる)

③肩こり!!
→重い頭と腕を肩だけで支えなければいけなくなった。
 前かがみでの作業も多いので、肩、首に負担がかかり肩こりになりやすくなる

④難産!!
→骨盤が横に長くなり臓器を支える働きも担うことになりました。それにより産道は細く狭くなったことで難産になりやすくなりました。

⑤胃下垂!!
→内臓は腹膜という腹膜に包まれていて、筋肉や脂肪で胃を支えているんですが直立になることで重力が真下にかかることになって胃の下部が下がりやすくなりました。

身体が縦長になった事で足裏の狭い面積で重力を受けとめなくてはいけなくなりました。
だからこそ、腰痛・足のむくみ・肩こりは誰でも起こり得る症状だったんですね!

靴の歴史

 いつから『靴』を履き始めたか知っていますか?
 体型も骨格も変化は続いているのでしょうか?

 
 現在の人類と同じ体型・骨格には約3万年前の『新人』の時代になったそうです!
足も変わっていないとはびっくりですよね。

 人類は手を使って道具をつくったり、道具を使って狩猟をしたりするようになりました。やがて一部の動物を家畜化し、穀類などの植物を育てることで食料の一部を貯蔵する技術を学んでいきます。

 豊かな生活環境により彼らの人口は急速に増加しました。すると、彼らの棲んでいる草原の生産性では彼らの人口を支えきれなくなりますよね。その為、新たな生活空間を求めて彼らの一部が草原を離れ、他の環境に移動し始めます。 

 最初はさほど極端な環境変化の無い場所へ移り住むことが出来ますが、その様な場所はすぐに埋め尽くされてしまいます。
 
 やがて人類はより苛酷な生活環境の地域にも移動をはじめます。

 このとき人間は、様々な道具をさらに発明し過酷な生活環境を自分たちの本来の生活環境(人類誕生の地域)に近似させるように努めました。

 例えば、暑さや寒さから身体を保護する『衣類』を発明し、先鋭な岩石や灼熱の砂から足を保護する『サンダル』『靴』『下駄』などです。
 
これらの発明によって『原点の環境』と『現在の環境』のギャップを埋めようといたのです。それらは移住して行った先の環境に合わせ改良され現在も使用され続けられています。 

 このように、ずっと裸足で生活をしていましたが、足を守るために『靴』を履くことを始めます。

 その後、文明が発達するにつれて階級制度が確立し、儀式や祭事の為の『靴』は権威の象徴の小道具として用いられていました。

この時から『履き心地を重視した靴』と『儀式のための装飾性重視の靴』に二極化していたんですね。

現在の靴に例えると…

【機能性重視の靴】
安全靴
スニーカー ウォーキング用
      ランニング用
      テニス用 
      バスケ用
スパイク  野球用
      サッカー用

【装飾重視の靴】
パンプス
ローファー
厚底靴
スリッポン
バレエシューズ
サンダル

 装飾重視の靴は長時間歩くことを考えて作られた物ではない為、長時間履くと足に負担がかかってきます。
 ヒールがある靴では、つま先立ちになるためふくらはぎや指に負担がかかります。スリッポンやバレエシューズでは底が薄くクッション性がなく、前に指が滑りやすい構造でもあります。
 機能性重視の靴といっても様々な用途用で考えて作られています。スパイクを日常生活で履く事はないというように、その時にあった靴を選んで履くことが大切になりますね。

 

日本の靴の歴史

 日本では、下駄や草履が一般的でしたよね。
いつから『靴』が日本で使われるようになってきたのでしょうか!?

 洋式の革靴を履いた最初の日本人は『坂本龍馬』と言われています。明治維新になり鎖国制度が撤廃させても一部を除き、靴を履く習慣は一般化しませんでした。理由は、日本家屋は玄関で靴を脱ぐため下駄や草履が利用されていたからです。

1950年代から男性を中心に革靴が一般化し始めます。徒歩が移動手段だった為、紐靴が主流でした。女性は和服が一般的だったので、下駄や草履です。

60年代になると、戦前の生活水準が立ち直り、欧米化が進み履物も大きく変わります。自動車も普及し始めました。

70年代になると、ジョギングがブームになりスニーカーブームが起こりました。

80年代では、バブル経済とともにスポーツシューズは大衆化し、高級靴も国内で販売され始めます。

90年代は、ファッションとしてジーンズとスニーカーが定番化。

90年代後半にはアメリカに次ぐスポーツシューズ市場に成長するが、シューズの使い方(履き方)に関しては先進国では最低水準です。高品質の靴が大量に輸入されていながらも、それを正しく使う技術が輸入されていないのが現実です。

このように60~70年の間に日本人の足に大きな変化がありました。

  • 下駄・草履から靴へ
  • 車の普及により移動手段は歩きから車になり歩くことが減り、道は舗装され土からコンクリートへ
  • ファッションを重視することが増えた

 
この変化で起きた身体への影響は…

  • 靴の正しい選び方、履き方を知らずに履いているので、下駄や草履同様に指を使わずに履くことを靴に求めています。それによって、合わない靴を正しく履かずに歩いている為、歩き方に影響が出るようになっています。
  • 歩くことが減ったり、裸足で歩くにはコンクリートは硬すぎるため子供のころから靴が必須になりました。それによって、足を鍛える機会が減り弱い足になる原因の一つになりました。
  • 靴の使い分けをしていない(知らない)ため、いつも装飾用の靴を履いている影響で外反母趾になりやすくなったり、歩き方に影響が出てきたりしています。

『靴』の概念のズレ

日本人が靴に対してもっている概念

  • 良い靴とは→幅が広い、軽い、手を使わずに履ける
  • サイズの認識→足を計測する習慣はなく、試し履きで足のサイズを認識(靴が物差し変わり)
  • 履き方→学校教育で履き方を学習することはなく、下駄・草履の履き方を伝承「つま先トントン」

本来あるべき靴の概念
・良い靴の機能性の知識→①安定した踏み込みができるかかと
            ②スムーズな蹴りだしと衝撃吸収できる靴底
            ③歩行時の前滑りを確実に防げる止め具や構造
・サイズの認識→足長と足囲を計測して正しい靴を選べる知識
        試し履きで適合状態を総合的に確認できる知識
・履き方→教育の実施
     指導者の育成、保護者の啓発、指導
     「かかとトントン」の普及

いかがでしたでしょうか?
日本人は、『草履・下駄』の利便性を『靴』へ求めていることが分かると思います。
このズレによって、相性の良い靴に出会う機会を逃しているのです。
『靴』には靴の正しい情報があるんです。
理由を知ると納得できますよね!

ヨーロッパや欧米の靴事情と日本の靴事情の違い

世界での靴事情も生活習慣によって変わるのでさまざまだと思います。
ちょっと比較をしてみましょう!

   ヨーロッパや欧米日本
靴文化の歴史約1000年以上約100年位
靴のサイズ靴を購入する際は計測することを子供の頃から行っているサイズは履いた感覚で決めている
家の環境家の中でも靴を履いていることが多い玄関で靴を脱ぐ文化
靴の履き分け方靴の使い分けをしている靴を履き分けることはしていない
歩き方腰から歩くため殿筋(お尻の筋肉)が発達着物生活が長く小股で歩いていた為太ももが発達(女性の場合)
靴教育小学校で靴の履き方脱ぎ方の授業がある(ドイツ)靴教育はない

日本では靴の歴史が短いだけでなく、物(靴)だけが日本に輸入され正しい選び方、履き方を知らない状況のまま靴だけが広まってしまった結果、現在足に問題を抱えている人がいると思われます。

正しい情報を得て、楽な靴で、楽に歩いて生活を送りましょう!